2007年02月14日

67:闘病中の想い

病院の中では本当にいろいろな事があった。


やはり、今でも【がん】と言う病気は兄が胃がんの末期
治療を受けていた頃と何ら変化はないと感じた。


医療の進歩はしていても
抗がん剤のみの治療では無理かもしれない。



13回にも及ぶ入退院の繰り返しの中で
患者さん本人であったりそのご家族であったり
いろいろな方々と関わりを持った。

今でもこの世を去った
多くのがん患者さんの面影は私の中に残っている。

目を閉じるとひとりひとりの方々の思い出が残っている。



【健康な人は 病気の人の心は分からない。。。】



この言葉を重くかみしめる。。。







今回の入院では主治医もかなり慎重になっていた。

胆汁の出る量も3,000cc前後続く毎日だった。


退院の話しをしても
主治医はなかなか首を縦には振らなかった。

それほど慎重だった。。。




秋はキノコ狩りを楽しめる私が一番好きな季節。

その頃、軽井沢の辺りではキノコ狩りに来た人々が
思い思いに楽しんでいる時期だった。



ある日の病院での昼食。

『秋』を感じさせる、
紅葉狩りにでも行ったかのような気分にさせる食事が
出てきた事があった。

私は入院歴が長いだけにその食事にはビックリした。

「これ、ホントに病院の食事???」と思わず笑ってしまった程だ。

それは重箱に入っていた。

ふたを開けて見てみても
私の期待を裏切らない、おせち料理のような豪華さだ。


あれは病院側の配慮だったのだろうか。。。


しかし、そんな事はおかまいナシ!
私はこのときばかりは素直に喜んで美味しく頂いた。






私はこの入院の中でいろいろと考えた。
考える時間はたっぷりあった。


娘の結婚式に何が何でも出席しなければと早めに入院した。

体調を整えようと事前に準備をしたにも関わらず倒れてしまった。



そんな事は誰一人想像しなかっただろうと思う。

もちろん当の本人すら想像していなかった出来事だった。



娘夫婦には本当にかわいそうなことをした。

その分孫が生まれてくるときまでに
末期がん(肝臓がん)
克服しようと決心した。

がんを克服していろいろな所へ遊びに連れて行ってやろうと
前向きに考える事にした。





10月の中旬。
天気の良い日は病室の中にいるより
外にいるほうが気持がよかった。


そんな頃、やっと待ちに待った退院の許可が出た。

でも、こんな事を私は13回も繰り返していた。




タバコを吸いながら妻が迎えに来るのを待っていた。

タバコを吸う患者さんの顔ぶれも私が知っている方々は
ほとんどいなくなってしまった。

普通は退院したからと喜ぶべき事なのだが
ここではそうではない。。。

この世を去ってしまったからここ(喫煙所)にいないのだ。


顔ぶれが変わるたびに淋しさだけが心に残る。。。




そんな事を考えていたとき、妻が迎えに来てくれた。

私は妻に言った。
「季節も良いし、ひさしぶりにキノコ狩りにでも行くか?!」  と。。。












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